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お客様の声・実績

個人から始まる組織づくり〜望む環境を社員が自らつくる主体性の芽生え〜

トータルエナジーオオタ企業情報
・業種:生活インフラ
・事業内容:住宅販売・メンテナンス、エネルギー供給、自動車販売・買取・整備
・従業員数:58名
・参加部門:全社員
・ホームページ:https://total-energy-ota.co.jp/

YourVerseへの期待

・事業として脱炭素への対応・変革が求められる中で、トータルエナジーオオタの未来を作れる人財を育んでいきたい
・スタッフが働くことを通して、とにかく輝いてほしい

取り組んだこと

・社員一人ひとりの人生ストーリーの棚卸し
・会社のお客様への提供価値の深堀り
・個人のやりたいことと、会社の提供価値の先にある未来づくり

生まれた成果

・社員が日々の仕事を自分ごととして考え、自らが環境を変える主体になるマインドセットが身についた
・変化を受け入れるケイパビリティが高まり、事業構造の変革を現場が選択する一助となった。(結果として一部の事業部の売上が1.5倍に)
・1on1にて現場社員自ら、「売上を上げ、何かしらの形で地元の鳥取に還元したい」と発言する主体的な社員が現れ始めた

  

社員一人一人が仕事を自分ごと化し、輝く笑顔でいきいき働く会社を目指したい

まずは、本プロジェクトにおいてYourVerseに対してどのようなことを期待していたのかを教えてください。

太田さん:大手企業で人事を管掌している知人から、個人を活かす研修をやっている会社がある、ぜひ会ってみないか?とご紹介いただきました。
私のテーマであり、会社で実現したいことはスタッフにとにかく輝いてほしいということ。人を大切にしたい、人生どう生き抜くかに寄り添う、ということを大切に思っています。
同じことを大切にしているとYour Verseさんから強く感じ、一緒に目指せる人たちだなと期待していました。

プロジェクトを振り返りながらお話しをお伺いしました。左:久住さん 右:太田さん

  

二人の人生のストーリーから見えてきた、プロジェクトの先にある会社や社会の形

本プロジェクトで実現したい状態の解像度を上げるために、まずは太田さんと久住さんの人生史の振り返りから未来の方向性を探っていきましたが、やってみていかがでしたか?

久住さん:新鮮な体験でした。来し方の振り返りを通じ、忘れていたことをいくつも思い出すことで、自分が形作られた理由や原体験が押さえられてよかったというのが感想です。
来し方をしっかり確認することで、行く末に大きな示唆を得られました。
また、私は会社のNo2ですが、トップと一緒にセッションを受ける中で、価値観の共通点を改めて見つけられたことが非常に嬉しかったし、幸運なことでした。

太田さん:久住さんは、No.2というよりパートナーだと思っています。人間、分かりあえているようで、分かりあえていない部分があります。
今まで何をしてきたのか、どう考えてしてきたのか、それを一つの時系列として振り返り、共有することで一体感が生まれます。
このような機会があったことは個人としても、久住さんとの関係としても大きかったです。そもそも、自分の人生を振り返って語るという機会も少なく良い体験でした。

人生を振り返りながら、人生を通して大切にしていることなどを「ストーリー」として描き出していただきました。

  

個人を起点に会社の未来を考え、一人一人がトータルエナジーオオタで働く意味に向き合った三回のワークショップ

–プロジェクトが始まり、人生史の振り返りから社員の皆様にもやって頂きました。その様子を見て感じたことを教えてください。

久住さん:自分のことは自分が一番知っているので話せない訳がなく、非常にリラックスして楽しそうに話せていました。YourVerseのファシリテーターの方も熟達した方が多くやりやすかったと、受講したスタッフの口からもありました。

太田さん:多くの人から楽しかったとの声が上がっていました。出さなくてはいけないではなく、引き出されてしまうという感じで、プレッシャーがないところで話をできたのが良かったようです。ここで話していた内容がきっかけになって、後のセッションでの発想に繋がっていったものもあったと思います。

–二回目のセッションでは、住宅、自動車、エネルギー活用という事業を通じて鳥取の暮らしを支えてきたトータルエナジーオオタ様の提供価値を探っていきましたが、そこから見えてきた発見はありましたか?

太田さん:当社の顧客は、家族層ということでサザエさんの磯野家を仮想のお客様と見立て、価値として何が提供できるのかを考えていきました。
トータルエナジーオオタがやってきたことを振り返りながら話してくれたのが印象的で、社員一人一人が本当に「お客さまを大切にしている」というのが伝わってきましたね。お客様の未来を考えた発想がどんどん出てきて嬉しかったです。これからどうしていこうかと未来に目を向ける良いきっかけになりました。

専用のワークシートで磯野家(仮想のお客さん)を題材に自社の魅力を再発見しました

久住さん:セッションが終わってから社員に話を聞いてみたのですが、トータルエナジーオオタのポテンシャルを感じたというアンサーが多かったです。
「色々なことに対してお役に立てる事業をやっている」という声や、「たくさんの入り口を持っていることに気づき直せた」という振り返りが多かったことが印象的でした。
また、幅の広さだけでなく、79年の歴史があり、長年お客様とそういうお付き合いをしてきたということにも思いを馳せてくれました。こうした言葉がスタッフから出てきたときは、心強いなと感じました。

–一回目のセッションでは個人の想いを共有し、二回目のセッションでは会社の提供価値を洗い出していきました。そこの接点から見えてくる未来を発想していったのが三回目でしたが、出てきた未来を見てどのようなことを感じましたか?

久住さん:資金や時間の制約を一旦わきに置いたにも関わらず、良い意味で、今現在の当社の取り扱い商材やサービスの先の未来にあるものが非常に多かった。来し方をおさらいした上での、行く末が生まれてきましたといった感じです。
特に印象的だったのが、「トータルエナジーオオタが地域のハブになる」という言葉でした。お客様同士のハブというのも含まれていて、面白い考え方だなと思いました。
他にも、長く鳥取に寄り添っている会社としてリノベーションなどのアイディアも出ていましたね。

太田さん:まず、トータルエナジーオオタが大事にしてきたことを大事にしてくれている発想だと感じました。本当に日頃よく考えているんだなと。次に、お客様をよく見ているなと思いましたね。未来のことを考えたけど、未来の知らない誰かのためにではなく、「こういう人に、こういうことをしたい」という具体的なイメージがある人が多かったですね。
三回のセッションを通して、過去を振り返ったからこそ未来につながるという上手い仕組みでした。

各グループから出たアイディアのまとめ。現場だからこそ感じる内容がアウトプットされました

  

仕事の自分ごと化によって起こり始めた現場での行動の変化

改めて全体を振り返ってみて、スタッフが仕事を自分ごと化し、輝く笑顔で働いてほしいという期待にどれくらい応えられたでしょうか?

久住さん:ある事業部において、10月に自分たちの事業構造の組み立てを大きく変える決断を現場で行いました。今までと全く違ったアプローチで収益構造を変える決断を現場から行うという取り組みは、YourVerseさんの研修が一つのきっかけともなったのではないかと考えています。

現場のスタッフが自分ごととして仕事を捉え、自らの行動を変え、実行していった。これはとても大きなことだと感謝をしています。

太田さん:仕事を自分ごと化し、自発的に考えるメンバーが増えてきているのは、ここまでやってきてくれたことがきっかけになっていると感じます。

  

「個」を起点に始まる組織づくりの可能性

ありがとうございます。最後に、今回のプロジェクトがこれまでの取り組みや、受けてきた研修と違うポイントがあるとすればどこでしょうか?

太田さん:今まで色々な取り組みをやってきましたが「一人一人の社員の振り返り」から始まることが大きなポイントだったと思います。
これまでのセミナーやトレーニングでは、会社が大切にしたいことをどう伝えるか?どう現場に落とし込むかに焦点があたり、会社からの一方通行になってしまいがちなものもあったかもしれません。

「個」の実現を掲げたとしても、「会社にとっての個」から中々抜けきれていなかったのですが、「一人一人の大切にしているものから始めようよ」というのが新鮮でしたし、そこからスタートしたことで、社員の輝く顔に繋がっていったのだと。
幸せであることの第一条件は、命を頂いて生きる人間が、どう「主体」となって生ききるか。経営者として必要なプログラムというよりは、働く一人一人に必要なプログラムだと思います。

久住さん:大変新鮮だったのは、お会いした冒頭に「自分の頭で考え行動する社員を」というお話が一つと、研修の大きな肝だった個人のやりたいこと、大切に思っていること」と「会社の大切にしている文化」をしっかりすり合わせることが大切という点。
個人から始まるものが、日頃の仕事に活かせる根っこになる。ということが、改めて研修を通して少しずつ根付いているなと感じています。非常に印象的でした。
今回のプロジェクトを通じて、日々の仕事を自分ごととして捉え始めた社員が、環境を変える主体となり、社員全員で未来を作り続けられる会社になっていくことを期待しています。